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WB『ダンケルク』、ノーラン監督来日会見

【FREE】WB『ダンケルク』、ノーラン監督来日会見

2017年08月25日
WB『ダンケルク』会見、左からノーラン監督、岩田剛典 WB『ダンケルク』会見、左からノーラン監督、岩田剛典

 WB『ダンケルク』のクリストファー・ノーラン監督が『インセプション』以来7年ぶりに来日し24日、港区の六本木アカデミーヒルズで記者会見を行った。

 7月21日から全米3720館で封切られ、オープニング興収5050万ドルを記録。公開2週目も興収2813万ドルを稼ぎ、全米興収ランキング2週連続トップを獲得。早くも2018年のアカデミー賞最有力候補の本命に挙がる注目作だ。

 『インセプション』『インターステラー』等、数々のSF作品を生み出してきたノーラン監督が初めて、歴史もの・史実に基づいたストーリーに挑んだ。題材は、第二次世界大戦の「ダンケルクの戦い」で行われた兵士救出作戦。海の町、ダンケルクに追い詰められた40万人以上の英仏軍を、民間船もが加わる形で“故郷”が救出しにくる物語。出演はトム・ハーディ、マーク・ライランス、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフー、ハリー・スタイルズ他。

 会見でノーラン監督は、「しばしば戦争映画はホラーの手法を用いて描かれる。本作は戦争の話ではなく、撤退作戦の話。逃げていく話の語り口として、サスペンススリラーの手法で撮った。ホラーの“目を背けたくなる作り”ではなく、“目を釘付けにする作り”にした。そのためグロテスクなものは見せず、敵さえも見せていない。あくまでもサバイバルの話であり、ジリジリと迫る敵の存在を感じさせるようにした。何より、時間との競争を意識し、より一層サスペンスフルな映画にした」と作品を説明した。

 コメントにあった“目を釘付けにする作り”については、全編がIMAXカメラと65ミリ・フィルムの組み合わせで撮られ、没入感を演出している。この日は、ノーラン監督を敬愛する岩田剛典(EXILE/三代目J Soul Brothers)も登壇。一足先に鑑賞した岩田は、「開始5秒で戦場に連れていかれた。VRの様な体験を映画ならではの方法で味わえるように作られていた」と興奮した様子で没入感の凄みを伝えた。

 描かれている内容について岩田は、「エンターテイメント作品であり、戦争というテーマ性を抜きにしても楽しむことができ、現代の生活の中で共感できる作品」と触れた。ノーラン監督は、「ダンケルクの実話には、個人では成しえない、集団でできることの偉大さ。このメッセージが込められている。力を合わせれば逆境でも乗り越えられる話として、英国人は昔からこの話を聞いてきたが、英国のみならず、どんな国や地域にも訴えかけることができ、共感してもらえるに違いない」と力を込めた。会見終盤には、ノーラン監督が岩田にサイン入のシナリオをプレゼントする一幕も。お互いにハグで感謝を伝え、和やかな雰囲気の中終幕となった。9月9日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国公開。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。