閲覧中のページ:トップ > 映画ニュース >

松竹他『散歩する侵略者』Jプレミアに監督

【FREE】松竹他『散歩する侵略者』Jプレミアに監督

2017年08月10日
松竹=日活『散歩する侵略者』のジャパンプレミア 松竹=日活『散歩する侵略者』のジャパンプレミア

 松竹=日活配給『散歩する侵略者』のジャパンプレミアが8日夜、丸の内ピカデリー1で開催され、出演の長澤まさみ、松田龍平、長谷川博己、高杉真宙、恒松祐里、前田敦子、満島真之介、児島一哉、光石研、原作者の前川知大、監督の黒沢清が登壇した。

 第70回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品。劇作家・前川率いる劇団イキウメの人気舞台を映画化。数日間の行方不明の後、夫が「侵略者」に乗っ取られて帰ってくるという大胆なアイデアをもとに、新たなエンターテインメントが誕生した。

 映画の内容について黒沢監督は「複雑な物語であるが(出演者を指しながら)この中に、侵略者と犠牲者が混ざっている。さらに、侵略者のスパイであるガイドという役割も。散歩する人もいる。誰が誰なのかという楽しみ方ができる」とし、カンヌでの上映については、「好意的に受け取ってもらえた。エンタメとして作ったが、それぞれに意味を考えながら真剣に観てもらえた」と手ごたえを語った。また、原作との出会いについて、「7~8年前に出会ったが、映画に置き換えるため、試行錯誤を重ねた。撮影時も悩んだが、最終的には迷いのない仕上がりとなった。今日お越しの皆さまにも、ラストにはひとつの確信が待っているはず」と話した。原作者の前川も「12年前、100人ほどしか入らない新宿の地下劇場で上演した舞台が、このような日を迎えられたことが嬉しい」とコメントした。

 夫が宇宙人に乗っ取られてしまった妻役の長澤は、「大半が怒っている役だった。怒っていることには理由がちゃんとあるが、精神的にも肉体的にも不思議な感覚に囚われた」と撮影時を振り返った。夫役の松田は、「『宇宙人なのか、真治(役名)なのか』という台詞があったが、僕も同じ気持ちに囚われた。そもそも宇宙人って何なのかと思い、黒沢監督に聞くと、『僕も分からない』と(笑)。宇宙人は、自由な捉え方ができる役だと思い、撮影に臨んだ」と役を説明した。

 企画は日活、制作プロダクションはジャンゴフィルム。製作委員会は、日本テレビ放送網、日活、WOWOW、松竹、読売テレビ放送、ポニーキャニオン、ニッポンプランニングセンター、オフィス作、ヒラタオフィス。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。