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KATSU-do『時代劇は死なず』会見に中島監督

【FREE】KATSU-do『時代劇は死なず』会見に中島監督

2016年09月14日
中央が中島貞夫監督 中央が中島貞夫監督

 中島貞夫監督17年ぶりの新作『時代劇は死なず ちゃんばら美学考』は、12月3日より有楽町スバル座、イオンシネマ京都桂川ほか全国順次公開される。12日夜、日本外国特派員協会で試写会及び記者会見が行われた。

 今作は、時代劇を内部から考察しぬき、京都の映画を特徴づける本格派ドキュメンタリーとして完成。日本が誇る芸術文化としての側面を浮かび上がらせるドキュメンタリーパートと、オリジナルのちゃんばらシーンをメイキングとともに紹介する。

 当日は試写の後、劇中でちゃんばらシーンを演じた、東映剣会(とうえいつるぎかい)のメンバーが登場。外国人記者が多く集ったなか、「舞踏」「武道」「ちゃんばら」の3要素を織り交ぜた殺陣を披露。演技が終わると大きな拍手が会場を包んだ。

 その後、中島監督らがQ&Aに応じた。「女性に焦点をあてていたのは、なぜ?」との質問に、中島監督は、「時代劇の歴史は、今まで、輝いた女性を描いてこなかった。主人公が女性の場合でも、あくまでも男性から見た女性の在り方だった」とし、「しかし、最近ある変化が出てきた。とりわけ若い女性が、日本刀やちゃんばらに興味を示してきたこと。彼女たちは『歴女(れきじょ)』と呼ばれていて、今後、そういった女性が増えてくると思う」とコメントした。

 「近年、オススメできる時代劇はあるか」との質問に、中島監督は、「『超高速!参勤交代』シリーズは良い。リアリティを損なわずに新しい形の時代劇を志向していると言えるだろう」と話し、「僕は自分自身に課題を出していて、『年寄りは今、こんなことを考えているんだ』というモデルケースを提示し続けること。これを今後もぶつけていきたい」と熱く語った。

 配給・制作はKATSU‐do。製作は吉本興業。京都国際映画祭2016内で、10月16日に京都国立博物館で上映。上映日は、同博物館で「没後150年坂本龍馬」が実施中で、共催企画としてプログラムされている。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。