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スターサンズ『二重生活』完成披露に門脇麦

【FREE】スターサンズ『二重生活』完成披露に門脇麦

2016年06月16日
スターサンズ配給『二重生活』完成披露試写会 スターサンズ配給『二重生活』完成披露試写会

 スターサンズ製作・配給『二重生活』の完成披露試写会が14日夜、都内・新宿ピカデリーで開催され、出演の門脇麦、長谷川博己、菅田将暉、リリー・フランキー、監督・脚本の岸善幸が登壇した。

 原作は小池真理子の同名小説(角川文庫刊)。大学院の哲学科に通う珠(門脇)が、見知らぬ他人への「哲学的尾行」にはまっていく心理エンターテイメント。門脇にとって、初の映画単独主演作品。長谷川は珠に尾行される編集者役、菅田は珠と同棲中の恋人役、リリーは珠に哲学的尾行を促す、担当教授役をそれぞれ演じきった。

 岸監督は、86年生まれ。テレビマンユニオンに参加以降、数々のドキュメンタリー番組を手掛ける。演出のほかプロデュースでも、数多くの優れた映像作品を生み出してきた。綿密な取材に基づいた構成、演出に定評があり、各局から指名を受ける数少ないディレクター。主な受賞作は、「少女たちの日記帳 ヒロシマ 昭和20年4月6日~8月6日」「開拓者たち」「ラジオ」。今回、同作を引っ提げて、映画監督デビューを果たした。

 完成披露試写会は、岸監督の現場について、各々コメントした。門脇は、「(岸監督は)画を撮るというよりも、空気を切り取ったり、瞬間に出てくる生のものを拾い上げる感覚の方が大きい方。これは私が常に目指したいところで、ベースに敷かれた現場に初めて出会った」、長谷川は、「今までの役を作る感覚とは違った。尾行シーンはゲリラ的に青山通りで敢行した。愛人のもとに向かうシーンだったが、その撮影方法のおかげで、本当にその様な気分で役に取り組めた」、菅田は、「1発目に演じた時の新鮮さを大事に切り取って頂いた」、リリーは、「時間がかかったり、テイクを重ねても、新鮮な感覚で演じられる方。穏やかに見守られている様な彼の人柄のせいだろうか」と絶賛した。

 途中、原作者の小池真理子がサプライズ登場する一幕も。小池が、「岸監督やこんなに素敵な役者の方々によって映画化され、大変光栄です。私が当時、頭でイメージしたものを生身の役者さんが演じて下さり、小説家冥利につきる」と話すと、岸監督は、「原作を読んだ時から、映画化を望んでいた。実現できて本当に良かった」と返した。

 最後に、門脇は作品について、「サスペンス、恋愛、ヒューマンなど様々な要素が詰まったエンターテイメント。哲学的尾行など堅いイメージがあるかもしれませんが、頭も心も柔らかく楽しんで頂けるはず」とアピールした。

 制作プロダクションはテレビマンユニオン。配給協力はコピアポア・フィルム。『二重生活』フィルムパートナーズは、スターサンズ、KADOKAWA、電通、マイシアターD.D.、東芝デジタルフロンティア、テレビマンユニオン、読売テレビ。6月25日より新宿ピカデリーほか全国公開。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。