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東映他『日悪』白石監督“ギャング映画に”

【FREE】東映他『日悪』白石監督“ギャング映画に”

2016年06月07日
白石監督(左)と安川氏 白石監督(左)と安川氏

 東映+日活配給『日本で一番悪い奴ら』のトークイベントが4日、東京のアップルストア銀座で行われ、白石和彌監督、音楽を手掛けた安川午朗氏が登壇した。

 「日本警察史上、最大の不祥事」と呼ばれる実際の事件をモチーフにした小説「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」(稲葉圭昭著)を映画化。「正義」のために、でっちあげ、やらせ逮捕、おとり捜査、拳銃購入、覚せい剤密輸などあらゆる悪事に手を汚した刑事・諸星(綾野剛)を描く。6月25日(土)より全国ロードショー。

白石和彌監督の話 シリアスに終わらせる映画は『凶悪』で一度やりきったので、(今回は)よりエンターテイメントの方向に寄せた。前からギャング映画を撮りたいと思っていて、日本にギャングはいないので題材が無かったが、この原作を読んだ時に「ギャング映画になる」と思った。警察を主人公にしたらギャングになるんだと(笑)。(原作者で主人公のモデルの)稲葉さんは元々柔道をやっている猛者で、北海道警でも柔道をやっていた。それだけ読むとオリンピック選手のようで、誰が演じられるんだと思っていたが、取材で会ってみると穏やかで“人たらし”で、女性ならコロッといってしまうような色っぽさがあった。これなら、強い格闘家路線で行くよりも、色っぽい勢いのある人でやった方がいいなと思い、すんなり綾野(剛)くんになった。

安川午朗氏の話 白石君と『凶悪』を作ったあと、この作品の現場に行った時、稲葉さんの(刑事時代の)実際の写真を見せてくれた。そうすると、リアルに青春を謳歌している。悪いことはわかっているけど、のめり込んでいく人間の姿を、記念写真のように撮っている。白石君が「これ、犯罪者の青春ムービーなんですよ」というキーワードをくれて、そこから音楽を作り始めた。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。