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松竹『母と暮せば』山田洋次監督ら撮了会見

【FREE】松竹『母と暮せば』山田洋次監督ら撮了会見

2015年08月13日
『母と暮せば』クランクアップ会見(左より山田洋次監督、吉永小百合、浅野忠信) 『母と暮せば』クランクアップ会見(左より山田洋次監督、吉永小百合、浅野忠信)

 松竹制作・配給『母と暮せば』のクランクアップ記者会見が12日午後、ザ・プリンスパークタワー東京で行われ、山田洋次監督、キャストの吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信が出席した。

 同作は終戦70年の今年、山田監督が作家・故井上ひさしに捧げ、長崎を舞台に描くファンタジー。松竹120周年記念作品でもある。1948年8月9日、長崎で助産婦として暮らす母(吉永)の前に、3年前に原爆で亡くなった息子(二宮)が亡霊となって現れる。その日以来、二人は対話を重ねることになるが、一番の関心は息子の恋人(黒木)の将来のこと。その同僚で、現在の恋人(浅野)との幸せを願うようになる。

 撮影は、今年4月26日にクランクイン。東京のセットを中心に一部ロケ撮影を実施。7月15日に長崎でクランクアップし、現在は仕上げ作業中。10月末の完成を予定し、12月12日より全国公開される。

 なお山田監督と吉永は、8月9日に行われた長崎の平和祈念式典に参列した。

山田洋次監督 井上ひさしさんは「父と暮せば」「木の上の軍隊」に続いて、3部作として長崎を舞台にした「母と暮せば」を書きたかった。その映画化を実現できないかと、井上さんの娘・麻矢さんから昨年相談され、即座に、できるんじゃないかなと答えた。翌年(15年)であれば終戦70年にもなる。運命を感じた。僕はこれまで沢山の映画を作ってきたが、一番大事な作品になるんじゃないだろうか。映画は、母と息子の愛の物語。メッセージを込めるために映画を作ったわけではないが、この作品を見て、原爆や平和、戦争について考えてくれれば嬉しい。

吉永小百合 戦争や原爆を知らない子供たちに私たちができるのは、語り継いでいくこと。映画を通じて、その大切さを感じた。この映画を見ると、それぞれの心に残るものがある。

二宮和也 この題材について勉強する機会を与えられて、実際にどう思うか、どう考えるか。自分として、また役を通して、それを映画の中に置くことができた。

黒木華 『小さいおうち』では見守る役だったが、今回はセリフが多く、長崎弁にも苦労した。監督の思いがとても強く、現場はちょっと怖いくらいだった。

浅野忠信 吉永さんとご一緒した『母べえ』を思い出し、また、『父と暮せば』にも出ていたので、色んなことが頭の中で回った。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。